業務のデジタル化が加速している現代では
不正アクセスや盗聴、なりすましやサプライチェーン攻撃
ネットワーク攻撃の種類や数は拡大し続けています。
サイバー攻撃の被害が年々増加し、企業のセキュリティ対策は不可欠となっています。
これに伴いさまざまなセキュリティ対策ツールが登場していますが、
中でも効果的なツールとして注目されているのが「UTM(統合脅威管理)」です。
今回は弊社でもおすすめするセキュリティ対策、UTMについてご紹介いたします。
UTMは、Unified Threat Managementの略称で統合脅威管理とも呼ばれます。
従来、ファイアウォールやアンチウイルスなどのセキュリティ対策は、
機能ごとに個別のソフトや機器を導入する必要がありました。
UTMにはこれら複数の機能が搭載されており、
一元管理ができるため手間や運用コストを軽減しながらセキュリティを強化できます。
近年のサイバー攻撃は中⼩企業を標的にするケースが増加し、
中⼩企業を「踏み台」として利⽤するサプライチェーン攻撃は
「情報セキュリティ10⼤脅威2023」でも上位にランクインしています。
セキュリティ対策に大きなコストをかけることができない中小企業は、
複数のセキュリティ機能が一つに集約され、
導入・運用コストが抑えられるUTMの必要性が高いと言えるでしょう。
UTMの主な機能は主に6つあります。
【UTM導入のメリット】
①セキュリティ運用コストが削減できる
➡UTMの最大のメリットはセキュリティ運用コストの削減です。
UTMは一つの機器の導入だけで
複数のネットワークセキュリティが可能なため
製品運用コストとともに運用者の人件費も削減できます。
②担当者の運用負荷を軽減できる
➡UTMなら一つの機器の管理で済むため、導入から運用までの負荷を低減できます。
導入やトラブル対応が容易である点もメリットの一つです。
問い合わせ先が一つとなるため、
トラブル発生時や操作に困ったときに連絡が取りやすいです。
【UTM導入のデメリット】
①障害時の対策が必要
➡UTMは、一つの機器で社内ネットワークをあらゆるセキュリティ脅威から守るため
UTM自体に何かしらの障害が発生すれば
すべてのセキュリティ機能がダウンし業務に支障をきたすかもしれません。
②セキュリティ機能のカスタマイズが困難
➡UTMにはセキュリティ機能が一通り揃っており、
企業のニーズに応じたカスタマイズは困難です。
そのため、導入前には必要な機能が搭載されているかを確認しましょう。
【導入の注意点】
①製品によって得意分野が異なる
②UTMは万能なわけではない
UTMは製品によって機能や特性が異なります。
必要なセキュリティ機能を明確にし、各製品の機能や特性を⽐較検討することが重要です。
複数の機能を搭載しているとはいえ、UTMの主な役割は「ネットワークの監視」です。
「UTMの導入=対策は万全」ではないことに留意し、必要な対策を検討しましょう。